奇妙なタイトルで相すみません。
先日、ご紹介した「関東の木工家20人の仕事展」におじゃましたら、工藤茂喜さんによる「へぎ」製作の実演をみることができ(実はそれを見に行ったのですが)、流れでギター用のへぎ材を実験的に作ってもらうことになりました。
で、完成した暁には・・・このタイトルとなるわけです。多分却下でしょうが。
そもそも「へぎ」とは・・・・
語源をたどると、木の繊維を壊さないよう薄く剥いでいくことを、剥ぎ(はぎ)と呼び、それがなまって「へぎ」となったようです。新潟名物のへぎそばは、このへぎ板に蕎麦を盛ることからそう呼ばれていることも教えてもらいました。(せいろに盛ればせいろ蕎麦)
へぎ方法はいたって原始的で、木に刃物で切り込みを作り、そこにクサビ状のものを打ち込みます。あとは上からドンで木が木目に沿って剥がれるといった案配。ようするに薪を割る作業のスペシャル緻密版といった感じでしょうか。
へがれた断面は、でこぼこフレアー上になっていて、見た目落ち着かないのですが、実はこれがもっとも自然な木の表面なのです。導管の流れが切れることなく続いているため、木目の見え方や光沢感に、刃物製材した時とは全く異なる質感を得ることができます。
ということで、近日中にスプルースやらマホガニーを試しへぎしてもらう予定です。へぎトーンウッドは見た目のナチュラルさに加えて、振動特性や強度面にもアドバンテージを得られるのではないかと目論んでいます。つるピカの鏡面楽器に見飽きた方にも新鮮かも。
続報お楽しみに。
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S兄 (木曜日, 14 6月 2018 02:18)
へぎ板、
木曽にもありますね❗️
乾燥材でもOKなんですか⁉️
FW (木曜日, 14 6月 2018 08:16)
そちら方面が本場のはずです。
乾燥していないと上手くピシャッとへげないようです。
濡れていると膨張しているからだと思います。