レプリカ用の、マホガニーを選定しています。密な柾目でランナウト(木目のブレ)がなく、木端側の走向線が流れていない、木取り上の最高グレードを指します。表面は切断面が長く伸びた導管と交差するあみだくじのような髄線がみられます。
柾目でも繊維走向線が流れている木取りでは、楽器になって張力が加わると歪み(特にトップ材)などの問題が起こる可能性が高くなります。逆にしっかりと理論通り木取りされていれば、板厚が薄くても問題が起きにくい、まさにM社のウクレレがそんな感じです。
上のブロックを繊維の流れを無視して左側からスライスしていくと枚数は稼げますが、残念な板が出来上がります。繊維の流れを捉えて正しく製材すると、歩留まりがおそろしく悪くなります。
今までに所有した中で記憶に残る3Mたちです。
左の20年代と右の50年代は材が最高でした。真ん中の40年代ウォータイム期は重く、楽器の香りが強かったのを憶えています。マホの香りではなく接着なのか構造材(セドロ?)なのかサウンドホールから強烈なヴィンテージ香(ギターでも嗅いだことあります)がしました。いまだにこれを超える音を聴いたことがありません。
まるパクリはどうかと思いますが、良い材がでた時には究極のソプラノウクレレを作って欲しいです。作りたい方、挙手(ウェブサイトでポチ)願います。
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