言わずと知れた国内最古銘木の一種、和名本紫檀(Dalbergia cochinchinensis)です。
輸入された時代によって古渡(こわたり)、中渡(なかわたり)、新渡(しんと)なんて区別されるくらい長い木材歴史を持っています。
正倉院宝物の螺鈿五絃琵琶(唐時代・8世紀)は、最も知られた紫檀作品ですね。
つい最近、木軸ペン界隈の一部でこの木は割れやすい?という悪評が出ていると聞いて驚きました。(直近に輸入された色の明るい若齢樹など)
材を充分乾燥させずに加工すると、どんな高価な木でも経時(年ではない)でピシピシとクラックしたり反り返ることがあります。
これは、生焼けの肉を食べてお腹をこわすのと同じで、決して肉が悪いわけではありません。
一般的な木材業者は材を乾燥させてから販売しますが、産地から直輸入したような未乾燥材は、年単位でしっかり養生(乾燥)を施してから加工する必要があります。表面が乾いているように感じても、内部しっとりは当たり前、また、木は含水率が落ちてから時間差で収縮することもお忘れなく。
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